映画「さよならドビュッシー」を観たけど橋本愛がかわいい

それ以外はさっぱりだった!
 
橋本愛のアップで映ったときの美しさを堪能する以外は楽しめるところがよくわからない映画でした。ステータスを橋本愛に全振りしてしまったけど他がいろいろ突っ込みどころが多すぎて、一点突破できているのかどうなのか、潔いのかバカなのかよくわかりません。
元々は「このミステリーはすごい!」の大賞を取った原作ミステリー小説なのに、肝心のミステリーがしょうもない出来になっているので、誰得なんでしょうか。ただし、橋本愛はかわいいです。橋本愛は相変わらずあまちゃん系のクールビューティーキャラで、この人これ以外の演技できないんじゃないかと思われたりもしますが、それでもこの演技に関しては向かうところ敵無しな、上野樹里でいうのだめ、キムタクでいうキムタク的な演技としてとても良いと思います。
 

 

 

あらすじ

両親や祖父、帰国子女の従姉妹らに囲まれながらピアニストを目指す16歳の少女・遥(橋本愛)。ある日、祖父と従姉妹とともに火事に巻き込まれ、ただ一人生き残った遥も全身に大怪我を負う。それでも遥は不遇にめげずに、ピアニストになる夢を実現させるべくコンクールに向けて練習を積み重ねる。そんな中、彼女の周辺で次々と不可解な出来事が起こる……。
 
 
 

感想

ストーリーの大きな流れとしては、2つあって、火事から生還した橋本愛がリハビリしながらピアノのコンクールを目指すことと、橋本愛の家で起こる不可解な事件。
 
しかし、本当に突っ込みどころが多い映画で、もう箇条書きにしてダメなところを書き連ねたいぐらい色々あるのです。
 
まず非常に長く感じる映画です、悪い意味で。
基本的なストーリーとして、ミステリーなのか成長物語か主題がわからない。上の2つの流れがどっちを中心にしたのか分からないので、この物語は何を言いたいだろう?といちいち考え続けないといけなくて、先が読めない不安さを感じられます。とにかく延々と暗闇の中を歩いている感じ。
結果としてどちらも中途半端です。僕はどちらかというと成長物語を主題にして、もっと火事が起こる前の家族のつながりを描いたりしたら、最後のコンクールのシーンでもっと感動が増すんだろうなと思いました。ピアノのレッスンシーン、コンクールのシーンはとても良いですので。
また、「このミス」大賞のくせに、演出上の問題でミステリー部分の質が悪すぎてやばい。最初にオチが分かるし、事件の動機が常人では理解し難いマヌケなものだし、伏線の放置はあるし、さらにさらに犯人の発覚=事件の解決が異常にあっさりしている。ネタバレになるので詳しく書きませんが、困ったなぁ困ったなぁと愛ちゃんが悩んでいて、それが家から出かけて、帰ったらいつのまにか解決してましたとさ。おまえ、それストーリーの一番大事な部分じゃないんか!!なんじゃそりゃ!!
上質なミステリーって、伏線はきちんと発見できるところに散りばめていて、でもそれを初見では何の意味があるのか分からなくて、最後に全てが明かされて俯瞰した時に全ての伏線がきちんとつながって「ああ、こういう意味だったのか」と納得するものです。それが、この映画には全くない。
 
また、特筆すべき点としてメチャクチャ演技が下手な脇役がいる点です。たとえばAKBのマジすか学園に大根演技がいるのは僕は良いと思うんですが、この映画にはオッサン2人が大根役者。すごい。オッサンって演技うまいから映画に出るんじゃないのか?オッサンなのに下手くそってどうやってこの業界で生き残ってるんだよ。生まれて初めて棒読みすぎて笑ってしまうという事象が発生しました。
 
そんな感じで、この映画が好きな人には申し訳ないことながら、久しぶりにひどいのを観たと感じずにはいられませんでした。ピアノシーンは良かったので、本当にもったいない。
 

 評価

40点(100点満点中)