スタートアップな人なら絶対おもしろいと思う、Netflixの番組「プリント・ザ・レジェンド」

Netflixのオリジナルのドキュメンタリー番組「プリント・ザ・レジェンド」がおもしろいです。Netflixは最初の1ヶ月のうちに解約すれば無料なので、とりあえず入会して見て欲しいです。


Print the Legend - Main Trailer - Netflix [HD]

 

第三次産業革命と言われる3Dプリンターについて、3Dプリンタのスタートアップ「メーカーボット」と「フォームラブズ」の2つの会社の成長の軌跡を追ったドキュメンタリーです。

最近3DプリンターとかIoTとかよく聞くので、そこらへんのお勉強+Netflixがどんな感じのアプリなのか調べてみようと思って見たのですが、これがめっちゃおもしろい。

3Dプリンターについては、正直光造形法がすごいってことぐらいしか知識としては出てきません。しかし、この2つの急成長企業がどんな風に大きくなって、そこで生まれる人間関係とかのドロドロ加減が超おもしろい。

最初の30分ぐらいは「3Dプリンターは革命だー!俺たちはすごいことをやっているんだー!」ってハイテンションな調子でおもしろくないんですが、それが急成長する故に様々な歪が出てきてからがグイグイ引きこまれます。

メイカーズボットは、最初3トップ体制でスタートするんですが、投資家に注目された一時期は数百人の会社なのに一月に80人ぐらい採用したそうで。狂ってるとしか思えない…で、当然そんなにイケイケになったら大企業も競合として進出してきたり新たなスタートアップも出てきたり、難しい立場になるんですね。

それでも会社を大きくしようと頑張るCEOが狙った戦略が、他の創業者にとって絶対に許せない戦略で、ついには決別してしまう。その後にもう一人の創業者も抜けて結局CEOは一人ぼっちになっちゃう。

 

僕がいる会社はスタートアップではないけれど、これすごくよくわかるなーと思いました。たぶん実際にスタートアップにいる人はもっと身近に感じられるでしょう。こういった会社のジェットコースターみたいな栄枯盛衰を描いた映画で「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とかありますが、あれよりもっとリアルで、映画では描けないある意味ドラマチックではない展開が逆に印象に残ります。

 

映画の中でおもしろかった言葉が2つ。

 

ブリーも御多分に洩れずスティーブジョブズの伝記を読んだんです。あれはテクノロジー業界で働く人間にとって迷惑な本でしょう。ジョブズと同じ大勢のクズ野郎にお墨付きをお与えてしまったんです

メーカーボットのCEOに対して、やめさせられた社員が言ったセリフです。

 

成功した起業家やCEOはよくこう言います。「我々は多大な犠牲を払って、ここまで辿り着いた」とね。実情を知らない人だったら、夜遅くまで働き家族との時間も削って大変なんだろうなと受け止めることでしょう。しかし、急成長した会社で働いた経験のある人と話せば、意味合いの違いが分かってきます。犠牲にしてきたのは、自分の人間性なんです。自分の根幹にある信条を曲げ、絶対に越えないと誓った一線を越えなければならなかった。彼らはそのことを語っているんです。

こちらも、メーカーボットを辞めた人の発言。