BECKが噂通りのダメ映画だった
映画のBECKが地上波でやってたので見ました。いろんなところで駄作との噂を聞いていたのですが、噂に違わぬダメな映画でした。
漫画はとてもおもしろいので、オススメです。適当なあらすじとしては、内気な少年コユキくんがギターと出会ってバンド組んで、そしたら実は歌がめちゃくちゃ上手いことが分かって、のし上がっていくお話。
そもそも音楽をベースにした映画って、実写化する際に、「きちんと音楽表現できるの?」ってところが一番ネックになるのかと思います。そういう点で、演技+音楽の両方のスキルがある人材がいないことから、恐らく若年層主役の映画は実現するのが特に難しい。
今回で言えば、コユキは高校生且つ圧倒的に人を惹きつける声の持ち主という設定なので、それだけで難易度鬼レベル。しかし、なぜか主役はイケメン俳優佐藤健。それだけで不安が夏の入道雲のようにもくもくと立ち上ります。
しかし、BECK好きなので見てみると、導入はそれなりにおもしろい。ああ、ここ漫画であんなシーンだったけど、実写化するとこうなるのか。ふーん。
そんな風に生暖かく保護者気分で見守っていくと、いよいよ最初のコユキが歌うシーンが…!!
…
…
あれ…
声がない…
そうなのです。コユキの歌うシーンは最後まで取っておくつもりなのか、歌うときだけなぜか無音になり、歌った後に周囲の人間がビビって見せることで歌の上手さを表現する画期的な演出。
で、そのあとも何回かコユキの歌うシーンが出ては無音になり、次は来るかと思っては無音になり、そしてラストのライブシーンも終わり、いつ来るかと思ってたら…
そのまま映画が終わった!!
そう、この映画では、原作のコユキの歌の上手さを表現できないと判断したのか、全ての歌のシーンを無音で表現するという画期的な誤魔化し方を取り入れたのです!!(演奏は流れているので、無音というか口パク?)
何を言ってるのか分からないと思いますが、僕もポルナレフ状態です。
ちなみに口パクなのに歌詞が出たりもします。歌ってないのに歌詞読んでどうすりゃいいんだ。意味が分かりません。
音楽をモチーフにした映画って音楽それ自体がチートなぐらい観てる人を楽しませるパワーを持っているので、細かいことはどうでもいいんです。適当に起承転結つけて最後のライブシーンで感動できれば、もうそれだけで満足度高いんです。全て途中の出来の悪さを吹き飛ばすカタルシスがあるんです。
ちなみに、バンドのメインボーカルは桐谷健太で曲によっては彼が歌うシーンもあるんですが、そっちはちゃんと歌ってる。この曲はとてもいい曲で、桐谷健太自体は別に上手くなくとも演出とストーリーの盛り上がりが相まって、かなりテンション高くなれます。
しかし、その後コユキのターンになって、また無音…これは萎える…
そんな感じでガッカリ感しか残らない映画でした。
評価
50点(100点満点中)
ちなみに
これぐらい、きちんとやりきって欲しい。
ちなみに2
最後に歌を歌ってハッピー系映画は名作が多いですが、僕が今でも一番印象に残っているのが「カンナさん大成功です!」という韓国映画です。
主役の女性がデブでブスのゴーストシンガーなんですが、整形して歌手として表舞台に立っていく話。
ストーリーはありきたりなものの、主役のカンナさん整形後がめちゃくちゃかわいいのと、ラストで歌う「MARIA」という曲がビビるぐらい迫力があって、とても良いです。
韓国国内では、公開した2006年に最も流行った映画だとか。