いまさらシン・ゴジラの感想
シン・ゴジラを見てきました。
僕にとってゴジラのイメージって完全にオワコンで今更やっても懐古主義者しかありがたがらないだろーとか思ってたのですが、周りの見た人の感想は全員ベタ褒め。庵野秀明が総監督だからなんかオタクが盛り上がっているだけだったらやだなーと思いつつ気になって見てみたら、開始5分で納得。これはすごい。
ちなみに、この手の怪獣映画で僕が一番おもしろかったのがパシフィック・リムなんですが、あれを見た時に凄すぎて「こんな映画はきっと日本には作れないんだろうなー悲しいな」と思ったのですが、まさかそれが思い違いだったと感じれる日が来るとは。
「シン・ゴジラ」の名に恥じない、素晴らしい出来でした。「シン」とは新なのか真なのかsinなのか分からないけど、これまでの想像できうるゴジライメージを覆して、まったく新しくゼロベースで「面白いゴジラってなんだろう?」ってのを考えに考え抜いて作り上げた傑作って感じです。ゴジラというか、そもそも映画という大きな括りで見ても、こんなやり方があったのか、と驚きに満ちていました。あらゆる点で日本映画のダメなところとか、よくある大作邦画のありがちな点が全部無視されていて、けれどもそれがけしてただの天邪鬼でやっているわけではなく、「たしかにこっちのほうがおもしろいよな」って正しさが感じられて、庵野秀明の天才ぶりが改めて思い知らされます。
具体的に何が良かったかは色々ありすぎるのですが、僕が強く印象に残っているのは登場人物の誰も主役ではなかったことですね。登場人物がやたら多いってのは聞いてましたが、まさかあんなにちょっとだけ出てみんな去っていくとは。いや、実際の戦争だとか、災害対応だなんていったら誰か1人のヒーローだけで解決できず、何百何千の人が一致団結しないといけないのは当たり前なんですが、そうすると誰に焦点が当たっているか分かりづらいし、名前覚えられないし、難しいじゃないですか。普通だったら絶対主要キャスト数人ぐらいにスポット当てちゃいますよね。主人公の長谷川博己にもなんか過去話盛ったりトラウマつけてお涙頂戴しちゃったりとかして。でも、それを恐れずに全員端役みたいにやったってのがすごい。あのおかげで、ゴジラ対国家の構図がしっかり描かれて、必然的にゴジラがどんだけヤバイのかが分かりやすい。
出てくる人が、全員自分の職務を全うしようとして、きちんと1人の人間として描かれているのも良いですね。手伝ってくれる人に長谷川博己に対して、「仕事ですから」って返す國村隼とか。みんなが自分のやれることをやって、ゴジラに立ち向かっていく。登場人物にヒーローはいないし悪人もいないし極端なマヌケもいないんですよ。
あと、ゴジラのヤバさの演出が上手い。正直、CG的なところでいうとやっぱり海外には負けちゃうなって思ったんですけど、表現力では全然負けていない。圧倒的絶望感がある。序盤のトンネルの中を逃げ惑う人々とか、蒲田の町並みが破壊されまくるところとか、人がゴミのようなんですよね。手回しのカメラ使ってたりニュース映像と混ぜてみたりそれがよく見慣れた町並みだったりなので、ガチでゴジラが現れたときのことを考えちゃってリアルなんですよね。これがダメ演出だったらただビルが倒壊とかしてても「あーCG頑張ったなー」とかしか思わないんですが、きちんと被害者(被災者?)目線を考えた映像のおかげで、めっちゃ怖いです。
ほとんど完璧な傑作だったのですが、ただ一つダメな点を挙げるなら、石原さとみが全然いらないですね。あのキャラだけめっちゃ浮いてて、庵野秀明はアスカといいなんかハーフの才女を出さなきゃいけない自分ルールでも課しているのでしょうかと勘ぐりたくなる。彼女の祖母が原爆で云々とか、その下り全然いらない。キャスティングでいっても石原さとみはハーフ感がないし、女性キャラをどっかで出したいなら普通に外国人女性で良かったのでは。マッサンの人とか。
↑巨大怪獣を「災害」として捉えた作品だと、このMM9がおもしろいです。今ならkindle unlimitedで読み放題対象作品。
寿命が存在しない世界。「百年法」というおもしろSF小説
百年法という小説がめちゃくちゃおもしろいです。
- 作者: 山田宗樹
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映画「ビューティー・インサイド」は外見と自己同一性をテーマにした名作
設定だけで「おお!?」と思わされる映画がこの「ビューティー・インサイド」。
眠りから覚めると外見が変わってしまう主人公の恋愛を描いた韓国製ファンタジックラブストーリー。男性、女性、老人、子ども、外国人など、目が覚めるたびに外見が変わるため、人に会う仕事ができないウジンは、インターネットを生かして家具デザイナーとして働いていた。ある日、家具屋で働くイスに恋をしたウジンは、彼女をデートに誘い、同じ顔を保つために3日連続で寝ずにイスと会う。しかし、眠気に勝てずに眠ってしまい……。
起きるたびに主人公が変わるのです。なので、この映画の主演は123人!
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漫画アプリならマンガワンが一番良いと思うのと、ガンバ!Fly Highが今ならイッキ読みできる件
漫画アプリって色々あるけど、小学館系の「マンガワン」が一番好きです。
ガンバ! Fly high(1) ガンバ! Fly high (少年サンデーコミックス)
- 作者: 菊田洋之,森末慎二
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/02/27
- メディア: Kindle版
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マンガワンの素晴らしさ
LINE漫画とかKindleとか、最初の1巻無料ってのが結構あります。僕もこれを使って読んだりするんですが、1巻無料で読んでその後買うってケースがまず無いんですよね。逆に最初の1巻だけ無料だと、「この漫画はおもしろい!」って思って続きを買おうと思っても、ちょっと憚られちゃうんですよね。だってその後10巻買うとすると、最初の1巻だけ抜けちゃうじゃないですか。一度無料で読んだのを買うのって心理的に損した気分になってしまう。でも、買うんだったら中途半端に買うとなんか気持ち悪い。なので、結局買わないってなっちゃうんですよね。
それに対して、マンガワンはコミックスを買うというより、「読む」ことに対する課金。毎日4ライフが定時で回復して、1ライフを使って1話分が読める。なので毎日4話までなら無料で読めるんだけど、一気に読みたい場合は課金してライフを購入する感じです。一度に大量にライフを買えば、だいたい1話10円ぐらい。コミックス1巻分が100円程度で読めるわけです。
一度読んだ話を再度読むときもライフは使用されるので、あくまでコミックス購入ではないため、このようなお得な料金体系になっているんでしょうね。
漫画ファンならちゃんとコミックス買えよ!って思う人もいるかもしれないですが、僕はあんまり所有欲がないので、ほとんどの漫画は一度読めれば良いって思っちゃいます。例えば、映画ってたくさん見る人でもほとんどDVD持たないでしょ?映画館かレンタルでおしまいで、後は自分の記憶に留めておくじゃないですか。漫画もそんな感じで気軽に読める選択肢として、マンガワンはとても良いです。
おまけに、ときどき「全巻イッキ読み」みたいなキャンペーンをやっていて、これが商売上手。期間限定で過去のサンデーとかの名作が全話配信されるんです。期間限定なので、全部読みたかったら課金しないと毎日の無料ライフじゃ間に合わない。このおかげで、おもしろい作品には躊躇なく課金しまくってしまうのです。
これまでに、「うしおととら」「GS美神」「とめはね」「ARMS」「モンキーターン」「あおい坂高校」などなど、いろいろ読みました。
読んでいて思うのは、サンデーって長編を通して読んだほうがおもしろい作品が多いというところです。「うしおととら」も最後の戦いでいっきに盛り上がるし、「とめはね」も最後の主人公の縁が「迷いながら ぶつかりながら〜」の書を書いたときはこれまでの主人公たちの歴史を知っているからこその感動でした。
で、そんな中で今やっているイッキ読み作品が、「ガンバ!Fly high」です。
ガンバ!Fly high
体操の漫画です。どんな漫画かというと、こちらのnaverまとめを見るとだいたい分かります。
体操・内村航平が憧れる人物、"藤巻駿"とは? - NAVER まとめ
体操漫画ってほとんど無いので、そりゃ体操選手で漫画好きな人ならこの漫画に憧れるや、と思うかもしれませんが、違うんです。普通にめちゃくちゃおもしろいんです。原作も森末慎二という元体操メダリストなので、たまにマガジンとかでやる実在スポーツ選手をモデルにした糞つまんない漫画とかかと思いきや、普通におもしろいんです。
「ガンバ!Fly high」のおもしろいところはたくさんあります。
- 体操のうんちく
- 体操シーンの描写の上手さ
- アツい大会でのバトル
- 新技を編み出すための練習での工夫
などですが、一番おもしろいのは主人公の藤巻駿が中学入学時に体操部に入って、そこからオリンピックでメダルを取るまでをきちんと描いていることです。
全部で34巻なので決して短くないんですが、この流れがまるで最初から全部計算して描いているかのように丁寧で、終盤になるにつれて盛り上がるように描かれているんですよね。よく「終わりがきれいな少年漫画」としてその筆頭が「ダイの大冒険」が上がると思うのですが、個人的にはそれと同等ぐらいきれいな流れで大団円が描かれます。
特に大好きなのが、オリンピック選考会とオリンピックのシーン。劇中でのラストの大会と、その一個前です。ここに至るまでに、主人公が入学時から一緒に戦ってきた先輩が1人また1人と散っていき、その想いを引き継いで藤巻がオリンピックに出場するんです。そこが感動。
一番好きなキャラは、先輩の1人の真田というキャラクター。最初はいかにもな軽薄キャラとして(弱いのに)「床の貴公子」を自称するカッコつけな人物。それが本当の実力者となり、最後の大会では「ヒャハッハ」という当初の馬鹿笑いは影を潜め、体操に対して真摯に取り組むイケメンキャラとなるのです。これが34巻でじわじわとかっこ良くなっていくので、まさに主人公たちとともに長い時間をかけて彼らの成長を見守っている気分にさせられ、大きな感動を呼びます。
というわけで、おもしろので未読な人はぜひ読んでください。マンガワンでのイッキ読みは8月17日までとあんまり時間はないですが、お盆休みにぜひ。
社会人ラップ選手権と初めてのサイファー
最近ラップ関係の投稿ばかりですが、社会人ラップ選手権というのに出て参りました。本日は予選。めちゃくちゃ楽しかったです。
いわゆるMCバトルというのに出るのは2回目。前回はビジネスマンラップトーナメントというもので、今回は社会人ラップ選手権。主催している団体が違いますが、内容は似た感じ。
突然MCバトルと言われても「は!?なにそれ!?出るってどういうこと?」と思う方が多いと思いますが、出たんです。僕の心の中のヒップホップが囁いたのです。出ろって。
僕のラップの初期衝動
だいぶ自分語り始めるのでしばらく社会人ラップ選手権の話は出てきません。僕は元々ヒップホップが大好きでしたが、もっというと、広義のラップというものが大好きでした。初めて聞いたラップは、m.c.A・T。当時小学生だった僕は「なんとイカした音楽なんだ!」と思いました。次に聞いたのはなんだろう、たぶんドラゴンアッシュあたり次はキックザカンクルーとか、その次はリップスライムとか。途中に訳も分からずジブラとか聞いてました。当時はネットが無かったし周りにもヒップホップ詳しい人が友達にいなかったので、今から思うとマジで節操がないと思われるチョイス。ヒップホップに詳しくない人向けにいうと、ラップにも純文学派とラノベ派みたいなのがあって、mcATとか純文学派からするとケチョンケチョンなわけです。あ、他にもSOUL’d OUTとかも好きでした。これもケチョンケチョン組。しかし、僕は今でもSOUL’d OUTは最高だと思います。異論は認めません。とにかく、早口でまくし立ててビートに乗せるのが、僕は好きなのです。
ちょっと脱線すると、日本のヒップホップが一時期衰退したのは、間違いなくセルアウトくだらねーっていう厨二病が蔓延したからだと思ってます。そして、それは良くないことだったと思ってます。これについては、それぞれのヒップホップ好きが様々な意見あると思いますが。
そんなわけで、ずーっと昔からラップは大好きです。
初めてのMCバトルの初期衝動
初めてフリースタイルラップというものを知ったのはいつだったか忘れましたが、ガツーンと来たのはエミネム主演の8マイル。映画自体の出来が良いのも相まって、とにかくこんなかっこいいことができるのか、本場USはすごいなぁと感心しました。あれが2002年。
そこから時が流れ、日本で初めてフリースタイルを記憶したのは、忘れもしない2010年。当時ツイッターで知り合い今も友人のまちゃに連れられて行ったヒップホップイベント。そこでフリースタイルしてて、その後UMBってのがすげーって教えられたりして、いろいろ見に行ったりしました。2010年のUMBで晋平太とR-指定を見たときは圧巻でした。こんな人間がいるのかと。あいつらは実は脳みそがAIに入れ替えられた哲学的ゾンビなのじゃないかと。
自分がラップするという発想
昨今のフリースタイルブーム、もちろん種火を灯したのは高校生ラップ選手権であり、そこにガソリンぶちまけたのがフリースタイルダンジョンなのは間違いないでしょう。実際社会人ラップ選手権も、出演者と話したらフリースタイルダンジョン見て始めたって人がすごく多かったです。でも、自分は少し違って。前の記事でも書いたイベントの大人がたしなむ実践ラップ講座。渋谷でラップの勉強してきた。 #opencu - チャーリーより強いやつに会いに行く
あれが一番のターニングポイントです。それまで、ずっとラップは好きだしフリースタイルも好きだったけど、それでも「自分でラップする」という発想がなかった。せいぜいがカラオケで歌うもの。しかしね、ラップするために歌詞を作って、歌って、思ったのは、めちゃくちゃ楽しいってこと。なぜラッパーの作る歌で、作詞家がいないかがその時分かりました。もちろん、ラッパーが作詞別とかだとダサいってのもあるけど、きっとみんな自分の言葉を伝えたいんですよ。たぶん。
なので、前にP.O.Pの上鈴木兄弟と一緒にやった人狼ラップのときはめちゃくちゃ楽しかったです。自分が好きな人狼を、自分の言葉で伝えることができるなんて、と。
自分がMCバトルに出るという壁を越える
MCバトルに出ることになったきっかけは、これまた前述のラップの学校で講師だったマチーデフさんが「社会人ラップ選手権」というのを開かれまして。第一回が4月だったかな。その時行きたかったけど旅行の予定と被って行けなかったのですが、そのすぐ後に「ビジネスマンラップトーナメント」の第二回が開催されまして。それが5月。それを見たときには、出るっきゃないって感じですよね。
社会人ラップ、今この2つの大会のおかげで、僕の観測する限りではめっちゃ流行ってます。なんでかって、単純にMCバトルが好きな人もやりたい人もめっちゃいたんです。でも、ラップするのってめちゃくちゃ勇気いるんですよ。例えば、ロック好きならギター始めてバンド組んでライブやるって、決まったルートが見えてるじゃないですか。サッカーだって好きな人はフットサルやって草大会出るじゃないですか。
でもラップって始めるの簡単なくせに人前とか誰かとやるハードルがめっちゃ高い。下手な自分を見せるのも、「ああ、あのチェケラッチョね」みたいな感じでなじられるのがめっちゃ怖い。そういうハードルを可能な限り低くして、実はいた社会人ラッパーワナビーたちに居場所を提供したのがこの2つなのです。
僕は社会人ラップ選手権とかってのは、UMBとかがプロ野球だとしたら草野球大会みたいなもんだと思ってます。こんなこと言うと怒られるかもしれないけど。草野球なんかやってないで最初はボコスカにやられてもUMB出ろよって思うラッパーもいるかもしれません。でも、僕は草野球みたいなのがきちんとあってこその文化だと思うんですよ。日本で野球が流行ってるのは、間違いなく草野球も少年野球も高校野球も充実しているからで、そういう土壌があってこその文化の発展だと思うのです。これまでは、ラップやりたくてもプロ並を目指すか見てるだけか、の二つしかなかった。そこに、素人でも頑張ればやれる場を提供したのは大きかったです。
もう一つ、草野球と言っといてあれですが、おもしろさで言ったら社会人ラップ選手権ってめっちゃおもしろいです。それはなんでかって言ったら、みんな社会人をテーマに話すからです。ガチなMCバトルではラッパー同士がスキルとかスタンスをディスり合いますが、それより社会人としてのディスり合いのほうが、社会人としては身近なので、スキルを補ったおもしろさがあるのです。それぞれのバックボーンが違うので、何をディスってるのかも、また何をディスれば良いのかも分かりやすいですし。
僕はこれと同じ論理で流行っているのが、AMBだと思います。Animesong MC Battle。秋葉原でアニメをテーマにしたMCバトルがあって、これまた盛り上がっているのですが、アニメへの愛を語り合うらしいです。きっとアニメ好きならたまんないだろうなーと思います。僕は漫画テーマなら出たいです。
また、ちょっと話変わりますが社会人のMCバトルはとてもピースフルです。下手な異業種交流会より出会った人と仲良くなれます。特に社会人ラッパーは意外と高学歴高年収そうなのが多いのに完全に男子校ノリなので、婚活女性は婚活イベント行くよりフィメールラッパーとしてラップしろって思ったりします。
秋葉原サイファー
そんなわけで、今日は社会人ラップ選手権に出た後に、その場にいた参加者が主催している秋葉原サイファーにも行ってきました!初めてのサイファー、いきなり見知らぬ人の前でひたすらラップをしまくるわけですが、いい人ばかりですごく楽しめました。
秋葉原サイファーなので、かなりオタク色強め。恐らく一般に想像されるラッパー像とはかけ離れた人々。しかし、輪になってサイファーすると悪そうなやつもおじさんもオタクも学生もだいたい友達。みんな根底に思ってる悩みとか好きなこととかヒップホップへの愛とかは変わらなくて、ラップって本当に素敵だなーと思いました。
なぜラッパー人狼をやるか
なぜラッパー人狼をやるか。一つは、単純にラップと人狼絡めたらおもしろそうだと思ったし、実際プレイベントでやったらおもしろかったからです。
もう一つの理由としては、僕の個人的な話ですがビジネスマンラップトーナメント当たった相手にディスられたんですね。「俺は社会人として嫁に隠れてコソコソ練習して来たぜーラップへの愛は本物だー」みたいなことを言ったら、そのアンサーで「俺はおまえがコソコソ練習してる中でラップが好きすぎて自分でラップのイベントを企画しちまったぜ」みたいなことをアンサーされたんですね。その人こそ、株式会社ハイ代表の鈴木さんa.k.a. MCレスラーで、社会人ラップ選手権の主催者なんです。
聞いた瞬間、マジかっこいいなこの人って思いました。たぶんそのことが頭のどっかにあって、人狼とラップを絡めたらって話が出たときに是非に是非にと食いついて進めることになったのです。
株式会社人狼は偶々なぜか異常にヒップホップ好きメンバーが多くて、日本に数多く人狼団体はあれどその中でヒップホップ好きさで言ったらナンバーワンだと思っています。なので、もし世の中にラップと人狼を絡めたイベントが出るなら、株式会社人狼から出すのがいいだろうと、そう思ったわけです。
フリースタイルラップ×人狼ゲーム「ラッパー人狼」vol.01開催決定! | 株式会社人狼 – 人狼の楽しさを広める会社
【追加出演】ラッパー人狼の出演者たちのオススメ動画をまとめてみたよ!
ラッパー人狼の出演者について前回の記事でオススメ動画を紹介しましたが、新たに2名が追加されました!なんと、PONYとNONKEYという、これまたMCバトル界隈では超有名ラッパーです!こちらもオススメ動画を紹介します。
(前回のはこちら)
PONY(ポニー)
日本のMCバトル黎明期よりシーンを支えるベテランラッパー。国内のMCバトル最高峰の一つ、B BOY PARK MC BATTLE 2011の優勝者。最近のフリースタイルはスピードとライミングが重視される傾向があるのですが、PONYの武器は音にしっかりと乗った聞いていて心地よいラップです。動画を見てもらえば分かると思いますが、どのバースを切り取ってもそのまんま楽曲に出来ちゃいそうな美しさが光ります。
NONKEY(ノンキー)
数多くいるフリースタイルMCの中で誰が一番上手いか、と言われると聞く人の数だけ票が分かれそうですが、誰が一番おもしろいかと言えば、その最右翼はこの人、NONKEYでしょう。
その際立った外見通りの盛り上げ上手っぷり。横浜No.1パーティロッカーの呼び名は伊達ではありません。「もみ上げ、お土産」のくだりは、MCバトル史に残る屈指の名(迷?)パンチラインです。
ということで、ラッパー人狼は前回紹介したACE、掌幻、CHARLES、抹 a.k.a.ナンブヒトシ、上鈴木伯周、押忍マン、マチーデフと合わせて9名で開催!
フリースタイルファンからするとマジでめちゃくちゃ豪華なメンツです!ぜひぜひ8月7日に見に来てください!
フリースタイルラップ×人狼ゲーム「ラッパー人狼」vol.01(フリースタイルラップジンロウゲームラッパージンロウ)|ライブ/コンサート/ツアーのチケット情報・販売・購入・予約|e+(イープラス)
ラッパー人狼の出演者たちのオススメ動画をまとめてみたよ!
昔からヒップホップとかラップが大好きでたまーにこのブログでも書いたりしていますが、もう一つ僕の好きな人狼と合わせて、「ラッパー人狼」なるイベントを開催することになりました!
8月7日(木)!チケットはイープラスで販売中!
人狼の議論時間中にフリースタイルラップをかますという聞いただけでバイブスが満タンになる代物。人狼を好きな人もラップが好きな人も、どちらも好きな人もそうでない人も、みなさん楽しんでいただけるイベントになる予定で鋭意準備中です。
しかしながら、あまりラップに詳しくない人狼好きな人には、出演者がどんな人か分からないという人や、そもそもフリースタイルラップって何よって人もいるかと思います。
ということで、フリースタイルラップの紹介と、出演者の方の動画で「これはオススメ!」というものをチョイスしてみました!
※ちなみに、そもそも人狼ゲームが分からないひとはここらへんを参考にしてください。
そもそもフリースタイルラップ、そしてMCバトルとは?
フリースタイルラップとは、その名の通り予め歌詞を用意せずに、「即興で」ラップをすることです。そして、そのフリースタイルラップをラッパー同士が向かい合って相手をけなし合うのが「MCバトル」となります。
どちらも、一番重要なのは「即興であること」。予め用意されたネタを持ち出すと「ダサい」とされる価値観が根底にはあります。それってめちゃくちゃ難しくね?と思うかもしれません。そのとおり。めちゃくちゃ難しいのです。概ね、「韻が踏めているか(ライミング)」「リズムが取れてるか」「歌いまわしがイケてるか(フロー)」「心に響くことを言えたか(パンチライン)」「熱量(バイブス」)などで評価がされます。しかし、別にこれらが採点形式になっているわけでもないので、全部できていなくても要は観客をどれだけ沸かすことができたか、がポイントになります。
ちなみに、MCバトルでないフリースタイルラップってどんなのがあるのかと言えば、「サイファー」というものがあります。輪になって、ラッパーたちが次々とアドリブでラップをし合うことを言います。最近だと渋谷や川崎などの駅前で行われてたりもします。
今回は人狼で昼の議論のターンに「サイファー」を行い、決選投票で「MCバトル」を行います。
出演者
ACE(エース)
今のフリースタイルシーンの盛り上げ役といえば、この人、ACE。LINEバイトのCMに出ていたり、自身の開催するラップスクールがテレビ番組「マツコ会議」で特集されたり、お茶の間にフリースタイルブームを届けるのに最も貢献している1人と言えるでしょう。
もちろんラップスキルもトップクラスで、各大会で優勝しまくっている実力者。特にすごいのがこの輪入道とのMCバトルに象徴されるように、バチバチの超早口で言葉を紡ぎながらきちんとアンサーを返し、尚且つ高度な押韻も含まれているところ。
また、言葉選びも達者で、会場の空気を一気に沸かすお茶目なところもポイントです。こちらの実弟のLuiz(ルイス)と組んだMCバトルでは、まるで漫才かってぐらいの息の合わせよう。
掌幻(ショウゲン)
前述のACEと、後ろに紹介するCHARLESとともに「渋谷サイファー」というイベントを主催しているのが掌幻。最近の活躍ですと、テレビ番組「フリースタイルダンジョン」のスピンオフ「Monsters War」で並み居るモンスターを蹴散らし優勝したのが記憶に新しいところ。ラップのアンサー、リズム、韻とどれをとってもハイレベルですが、特に滑舌がよくて非常に日本語が聴きやすいです。ラップってある程度聞き慣れないと何言ってるのか分からないケースが多いですが、掌幻は字幕なしでもしっかり分かるのがすごい。
CHARLES(シャルル)
フリースタイルにおける若手フィメールラッパーと言えば、真っ先に名前が上がるのがこの人、CHARLES。MCバトルにおいて最も惹かれる瞬間が、そのラッパー同士の生き様みたいなのがモロにぶつかり合うときです。以下の動画の1:55からのアンサーが特に秀逸で、路上でラップしている渋谷サイファーをディスられたのに対しての返しがめっちゃいいです。アツいです。超個人的な意見ですが、クリーンなラッパーとしてその文化を広めまくっている渋谷サイファーのスタンスは大好きで、リスペクトしています。
抹 a.k.a. ナンブヒトシ(マツ エーケーエー ナンブヒトシ)
ニコニコ動画などで活動するネットラップの第一人者で、バトルも音源もクオリティの高いのが 抹 a.k.a. ナンブヒトシ。プレイベントとして行ったラッパー人狼でもMVPとなったのがこの人。
4月にリリースされた最新作のアルバム「諦めのススメ」に含まれるこちらの音源では、彼自身が非差別意識を持つ「インターネットラッパー」こそが今最もヒップホップ的じゃないか?と問いかける名作。トラックの良さとともに彼自身が持つ熱いバイブスと、多様なライミングが醸し出すスキルの高さが伺えます。
上鈴木伯周(カミスズキハクシュウ)
ビールを配りまくる双子MCの弟として有名な、上鈴木伯周。P.O.Pというバンドのボーカルです。フリースタイルラップではないですが、何かをテーマにしたラップの言葉遊びの巧みさが魅力です。
こちらの動画は、「チャットワーク」というチャットツールをラップでプレゼンした動画。初めて見たときにはオシャレすぎて「ラップにはこんな可能性があるのか!」と大きな衝撃を受けました。視聴回数16万回のうち30回ぐらいは恐らく僕が聞いていると思われます。株式会社人狼では、その後一緒に人狼ラップをやったりしています。
ゴリゴリなヒップホップラッパー(よく「ケンカ強い系ラッパー」とか言ったりしますw)が馴染めない人でも親しみやすいポップなサウンドとフローが特徴。
押忍マン(オスマン)
「フリースタイルダンジョン」に出演時にはクリティカル(審査員が全員押忍マンに旗を上げる完勝)を連発して注目を浴びた実力派ラッパー。独特のリズミカルなラップと、パンチラインが特徴。普段は割と硬派なラッパーなのですが、一番おもしろかったのがNAIKA MCとのスキンヘッド対決。悪ノリの応酬がすごいことになっていきます。
マチーデフ
本人曰く「MCバトルでディスるのが苦手」とのことであまりバトルの出演イメージがないですが、その分音源リリースからAKBへのラップ指導、テレビ番組・CM・映画でのラップ監修から東京アナウンス学院でのラップ講師など、マルチに活躍しているラッパー。
彼の楽曲は全部若干のオタクっぽさというか、良く言えば文化系、悪く言えば童貞くさいノリなのが素敵です。ヒップホップの常識を疑問視しながら、メタ的な文脈で捉えているのがおもしろい。
一番好きな曲は「Untouchable」。触れたら危険、的な意味かと思いきや、かつてこの英単語にこれほど童貞臭い意味を置いた人がいたでしょうか。「俺に指一本触れてみろ おまえのことガチで好きになるぞ」。
おわりに
ということで、こんな素敵なラッパーたちがフリースタイルで人狼する姿を見れるのはラッパー人狼だけ!8月7日(日)です!ぜひぜひ!
フリースタイルラップ×人狼ゲーム「ラッパー人狼」vol.01(フリースタイルラップジンロウゲームラッパージンロウ)|ライブ/コンサート/ツアーのチケット情報・販売・購入・予約|e+(イープラス)
あと、もう数人増えるかも。